今年は4年に一度のアメリカの中間選挙。

よく言われるのは”中間選挙に向けて株価が下がりやすい”と。

ゴールドマンサックスも中間選挙を理由に今後の株価が冴えないというレポートを出しています。

米国株に待ち受ける逆風、次は米中間選挙-ゴールドマン・サックス

こういう統計データやアノマリーというのは意外とアテになるなというのが個人的な思いで、僕自身アノマリーを投資戦略に取り入れることが多々ある。

ただ、単純にアノマリーに合ってるから株を売ろうとかそういう短絡的な決断、行動をしません。

ということで、今日は2018トランプ政権が迎える中間選挙を検証して株価の動向を考えてみようと思う。

中間選挙はトランプ政権に対する中間成績表

中間選挙の基本を理解するための要点

  • 大統領の任期は1期4年間(最大2期まで行える)
  • 中間選挙は1期の真ん中(2年目)で行われる
  • 中間選挙は基本的に11月の第一火曜日に行われる
  • 下院の全議席と上院の1/3議席が選挙の対象

単純に考えれば、トランプ政権に合格点を出しているのなら共和党が勝つだろうし、トランプ政権に不満を持っているなら民主党が勝つという構図になる点から、中間選挙はトランプ政権への半期の通信簿のようなものだ。

今年に関していえば、上院で改選される議席1/3の多くが民主党の議席なので、共和党にとっては有利な中間選挙ということになる。

(トランプ政権の通信簿という観点からみると、下院の結果が重要)

トランプ大統領の支持層は白人労働者階級

これはクイニピアック大学の世論調査で、全人口からのトランプ大統領の支持率と大学の学位を持たない白人からの支持率だ。

前者の支持率あ38%に対して、学位を持たない白人からの支持率は55%。

学位を持たない白人というのは、地位の低いホワイトカラーやブルーワーカーを指している。

トランプ大統領は大統領選挙の時にも明らかになったけど、白人の労働者階級からの指示が基盤になっている。

中間選挙に向けて白人労働者階級のウケが良い政策を行うインセンティブ

トランプ大統領が2期目の大統領をやりたいと思っているのかどうかはわからないが(おそらくやりたくないと思ってるんじゃないかな?)、少なくともトランプ政権は後2年間は続く。

中間選挙で共和党が負ければ政策運営は今以上に大変になってくるわけだから、トランプ大統領としても中間選挙は勝ちたいわけだ。

トランプ大統領が選挙で勝つ戦略といえばただ一つ、資本主義ヒエラルキーの上の方にいるエスタブリッシュメントを敵に回し、ヒエラルキーの下にいる白人労働者階級を味方につけること

白人労働者階級者たちにプライドを取り戻させ、モチベーションをあげさせることがトランプ大統領が勝てる戦略だ。

なぜなら、どんなに金持ちでも、貧乏でも、選挙では1人1票なのだから。

中国からの輸入に関税をかけて自国の産業、ひいてはオレたちの仕事を守ってくれる

中国からの安価で性能がいい商品がアメリカにやってきたら、

アメリカの工場が中国で生産を始めたら、

白人労働者階級の仕事が奪われますます肩身が狭い思いをする。

トランプ大統領ならオレたちの仕事を守ってくれてアメリカ人らしい生活が維持できる。

オバマ大統領が避けてきた北朝鮮問題を解決しオレたちのアメリカが世界の平和を守る

オバマ政権はまさにエスタブリッシュメントが台頭した時代。

彼らは中東問題から目をそらせ、北朝鮮問題から目をそらせ、”世界の警察”としてのアメリカの機能を小さくさせてきた。

トランプ大統領は、真正面から問題と向き合い、見せかけだけかもしれないけど解決のために奮闘している。

中東に顔を突っ込み、東アジア、朝鮮半島に顔を突っ込み、

見せかけだけかもしれないけどアメリカ主導で世界を平和を守ろうとしている。

そう、おれたちのアメリカが世界のトップで中心なんだ。

白人労働者階級のウケがいい政策は株価のおもし

経済成長よりも選挙の1票を重視した政策は、基本的には株価の重しになる。

特に今年はトランプが大統領で彼の支持層は白人労働者階級なのだからなおさら。

経営者や株主が喜ぶことよりも労働者が喜ぶ政策、これが株価にプラスの影響があるとは到底思えない。

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