8月8日で東京オリンピックが閉幕した。

賛否ある中、(因果は不明だが)実際にコロナ感染者は爆発したけど、

日本は過去最多のメダルを獲得し多くの感動を呼び、オリンピックそのものは成功だったのだと思う。

その中で、個人的に今回のオリンピックから感じた世界平和の動きを簡単に考えてみようと思う。

難民選手団

前回のリオオリンピックから構成されている難民選手団。

各国の代表が自国の国旗のもと競技を行う一方で、難民選手団はオリンピック旗を胸に掲げて競技を行う。

世界各地で故郷を追われる人は約8000万人、その人たちの希望になるし、そんな事実を教えてくれるだけでも価値があると思う。

マラソン男子2位(オランダ国籍)が3位(ベルギー国籍)を鼓舞してW表彰台

こちらはニュースにもなったので知っている人も多いと思う。

マラソン男子は、キプチョゲの圧巻の優勝、大迫傑の感動的なゴールなど見所たっぷりだったけど、多くの人に「なんで?」と思わせたシーンが2位集団のゴールシーン。

2位集団は3人でゴールを争っており、3人のうち2人がメダルを獲得できるという状況。

ゴール前、余力があったナゲーエ選手は集団を抜け出し一歩リード、しかし余力はありそうなのに後続を引き離さず、3位争いをしているアブディ選手を身振り交えて鼓舞をする。

アブディ選手はこれに背中を押され最後の力を振り絞り3位でゴール。

同国同士の選手ならすぐに納得もいくけど、ナゲーエ選手はオランダのユニフォームを、アブディ選手はベルギーのユニフォームを着ていたので、多くの人が疑問に思った。

後から調べてみると、2人はソマリアのモガディシュという街で生まれ育った同郷だった。

しかも、2人とも1989年生まれの同い年、小さい頃から家族同士仲が良かったようだ。

ナゲーエ選手は6歳の時に難民としてオランダへ、アブディ選手は8歳の時にジプチ→エチオピアを経てベルギーへ。

オリンピック前は、同じチームで練習パートナーとして過ごしていたそう。

レース後のナゲーエ選手のコメント「夢みたいだ。隣にいられることが嬉しい。」

日本にいると当たり前すぎて忘れがちな幸せだけど、世界ではそれが当たり前にない地域も多くあることを教えてくれた。

一方で、こうした感動エピソードは幸せな部類で、現実はもっと苦しい人が多く存在しているのだと思う。

ソマリアは未だに内戦を繰り返しているのは何故だろう?

アメリカやヨーロッパが仲裁に入らないのは何故だろう?

ソマリアの内戦の状況が正しく世界に伝わらないのは何故だろう?

アメリカは中東や北朝鮮にはよく介入しているよね。でもソマリアに何かするって話はほぼ聞かない。

もっと多くの人にその理由について考えて欲しい。

ずっと前にホテルルワンダという映画を見てとても印象に残っているシーンがある。

戦場カメラマンがルワンダの内戦を取材している。

迫害を受けている国民はカメラに向かって必死に助けを求める。

彼らは、この事実を知ってもらえればアメリカや国連が助けに来てくれると信じているから。

でも、カメラマンはこう言う。

「アメリカ人はこの映像を見ても、テレビの向こう側で美味しいご飯を食べながら大変だね、可哀想だね、と言うだけで、そのままご飯を食べ続けるだけだ。」

このカメラマンのように、本当に問題意識を感じて行動する人なんてほとんどいない。そこに利益がない限り、人は動かない。もしくは、動きたくても動けない人もいる。

このコメントはとても世界平和にとってとても本質的な問題を突きつけているように感じる。

男女混合種目からうかがえるジェンダフリーの流れ

今回の東京オリンピックから急激に増えた新種目が男女混合種目だ。

陸上の男女混合リレー、柔道の男女団体戦、卓球の男女ペア、トライアスロンの男女混合ミックスリレー、他にたくさんある男女混合種目のほとんどが今回からの新種目。

男女混合の新種目が増えたのは、ジェンダーフリーを象徴する流れだと思っている。

世界的に男女関係なく活躍する風土は整っていくだろう。