この記事を見て、これじゃあロシアの制裁が上手く機能しないよな、とつくづく思いました。
制裁というのは自分達も痛みが伴うもの
制裁というのは具体的には経済制裁であり、ロシアの資金源を断つことが目的です。
一致団結してロシアとの取引をなくせば、つまりロシアだけ仲間はずれにすればロシアはお金も物資も入ってこず困ります。
ただし、このグローバル社会に成長した世界では、ロシアとの取引がなくなると困る国もたくさんあります。
特にロシアはエネルギー供給国なので、エネルギーを輸入に頼っている欧州や日本は特に制裁をすると自国の痛みも発生します。
ロシアへの制裁は西側の都合
ロシアがウクライナへ軍事侵攻したことで制裁を加えています。
しかし、これは西側(主にアメリカと欧州)の都合です。
アメリカだってアフガンに軍事攻撃しているし、トルコはクルド人と戦争しています。シリアやイエメン、リビアなどでは内戦が起こっています。
でもこれらには、軍事侵攻している側に制裁しようなんてことは起きていません。
関係ない人(国)からすると、ロシアにだけ制裁している理由はよくわからないのです。
新興国にとってはどうでもいい話
インドネシアやマレーシアなどの東南アジア諸国、ブラジルやインドなどのBRICsにとって、西側の都合に付き合わされるのは飽き飽きなはずです。
アメリカには真っ向から逆らえないけど・・・
アメリカは世界一の国です。アメリカに逆らうことは外交的に経済的にも得策ではありません。
なので、アメリカがロシアを制裁するって言うのなら、それに付き合うのが大人の対応です。
しかし、SDGsやら脱炭素やらでこれまでもアメリカの都合に否応なく付き合わされてきました。
脱炭素なんて、今までアメリカは散々CO2を排出して発展してきたのに、今になってCO2排出するなっていうのは新興国からすると勝手な都合です。それでも地球のため、子供の未来のために納得感はあります。
ここにきてロシアへの制裁にも付き合えって言われても、そりゃ新興国からすると内心そこまでは付き合いきれないって思うのは当然だと思います。
西側と仲良しの日本でさえロシアとの関係を切らない
そして、今回のサハリン2のニュースです。
日本は自国のエネルギーを確保するために、サハリン2への出資を継続する方向に尽力しそれに成功し大喜びです。
ロシアへの制裁を第一に考えるなら、日本もイギリス同様にサハリンから撤退しロシアへの資金の流れを断つことも可能でした。
しかし、自国の経済メリットを優先した形です。
それが悪いことだとは全く思わないですが、西側同士でも足並みを揃えられないのだから、
新興国含めた世界一丸となってロシアへの制裁が上手く機能するはずがありません。
もとよりアメリカと並ぶ大国中国が制裁に参加していませんし。
なので、この戦争どこかで落とし所をつけないと延々と続いてしまいそうですが、一体どこで落ち着かせるんでしょう?
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