個人的な意見ですが、ここ1、2年で日本が他の先進国にかなり差をつけられていること、新興国に追い抜かれてしまうことへの確信が深まっています。

まさに日本沈没がもう始まっているし、これからもっと目に見える形でそれが現れてくるのではないでしょうか。

今週末は衆院選ですが、個人的にはいつも以上に面白いと思っています。

それは自民が過半数割れするんじゃないかと思っているから。もしかしたら自公でも過半数いかなかったり・・・なんて。

ただ、それ以上に危惧しているのは、今回の衆院選でもあまり政治への関心が高まってこないことです。

賛否はおいといて、今回は与党野党問わず、ばら撒き政策がテーマになっています。

給付金、消費税減税、所得税撤廃など・・・

これらって一般庶民の生活に直結する話です。しかも少なくとも短期的には多くの国民の心理的には嬉しいことばかりです。

こんなことがテーマになっているのに、関心が高まらないんだったらこの国の政治への関心はもう一生高まらないんじゃないかと悲しくなってきます。

また、森友問題。個人的には限りなくアウトだと思っているのですが、自民が政権をとっている限り再調査が入ることは難しいと思っています。

半沢直樹などのドラマが人気なのを見ると、多くの人は不正を悪としそれを暴いて正義が勝つシナリオが好きなはずです。

なのに、現実世界でそれを実行する人は少ないようで、、、野党が政権を取れば森友問題の事実は明らかになると思うのですが。

ちなみに、僕は支持政党なしの無党派層です。念のため。

さて、上でも書きましたが、衆院選で焦点が当たってしまっているのはばら撒き、分配の方で、肝心の成長戦略は見えてきません。

日本がここまで停滞しているのは成長がないからです。

それでも、これまで分配は行われてきたように感じます。

定年年齢を引き上げし、女性の社会進出を後押しし、労働人口は増えています。

でも分配すべき果実の全体量は成長がないのでそれほど増えていません。

全体のパイが増えていないのに、果実を享受する人口が増えれば、1人あたりの取り分が減るのは当たり前です。

まさに、岸田総裁が言うように「成長無くして分配なし」です。当たり前です。

では、どうやって成長を促せばいいのか。

矛盾に感じるかもしれませんが、僕は「分配をなくすこと」が必要だと思っています。格差を仕方なしと思っています。

上でも書きましたが、全体のパイは増えない中労働人口が増え1人あたりの所得は減る、これって悪循環でしかなく、頑張っても頑張らなくても給与は変わらない、という現象を助長しているように感じます。

怠慢な人を切って優秀な人の給料を上げた方が生産性が上がるんじゃないか、と感じる職場ってたくさんありませんか?

でも日本でそれはできない、法的にもやりづらいし、日本人の感情・心情的にもやりにくい。

自分が横に座っている人より優秀だからって、あなたの仕事も私がやるから「あなたはもう来なくてもいいよ、その分給料は私が多くもらうから」なんて言える人はほぼいないでしょうから。

でも、こうやって競争を促して生産性を上げていかないと成長なんて生まれないと思うんです。

これで成長し続けているのがアメリカだと思うんです。

金融政策で大規模緩和したって、給付金を配ったって、高速道路を無料化したって、日本は成長しなかったじゃないですか。

多分、消費税を下げたって所得税を撤廃したって成長しないですよ。

日本人が嫌いな競争を促さないと成長はしないと思います。

競争するからには、勝者と敗者が生まれます。

負けるは嫌だし、勝った方も負けた人を見るのは辛いです。でもこの辛い現実を避け続けてきた結果が今の日本だと思います。

いい加減、この嫌なことから避けることをやめないと、どんどん貧しい国になっていくと思います。