今後は、マーケットの見方をベースビューと定点観察の2段階に分けて書こうと思います。

ベースビューでマーケットの大きな流れを読み大まかな方向感を示していきます。

その上で、定点観察をしベースビューが変わっていないか、変化の兆しが見えるのか、などを分析していきます。

今のベースビューは昨年後半からの継続なので、最新感はあまりないけど、改めてのまとめということで書いておきます。

Base view 株価底入れを模索する時期

Fedのタカ派姿勢が軟化

2022年後半からインフレ指標のピークアウト感が出てきていることから、これまで遅れを取り戻すためにかなり強硬に金融引き締めを行ってきたFedが軟化してきています。

毎会合ごと75bpの利上げという異例のペースでの引き締めを行ってきましたが、12月会合では50bpの利上げに減速、次回2月会合では25bpに減速するとの見方が優勢です。

1月雇用統計でも賃金の伸び率が減速するなどインフレのピークアウト感は出ており、

2022年インフレ高騰からのFedによる異例の金融引き締めという流れは確実に変化してきています。

米企業の景気後退先取りのリストラ

アメリカの企業はIT業界のみならず、さまざまな業界で2022年後半から人員削減を発表しています。

これは日本などの企業との考え方の違いも大きいのですが、景気後退・需要減退・業績悪化を見越して先に人員削減を行い、企業という良質な雇用の箱を守ることにつながります。

(日本企業は景気後退がわかっていてもリストラできないので、結果企業が弱り賃金が伸びないなど良質な雇用の創出が出来ていません。)

実際の景気後退は2023年中に起こるとの 見方は以前優勢です。

しかし、景気後退してから株価が下がるわけではなく、リストラなどを先取りしているアメリカ企業にとって、株価も先取りして下落する傾向にあります。

しかも今回のリセッション局面は、実際のリセッションが始まるかなり前からすでに株価が下がっているので、そろそろ株価が底入れしていてもおかしくないと考えています。

中国のリオープン

経済の再開をマーケットではリオープンと言っています。

ゼロコロナからフルコロナへ、などという言葉もありますね。

中国はゼロコロナ政策を実施していたはずですが、すでに国民の多数がコロナに感染し免疫を獲得しているフルコロナに移行した、ようです。

これによって、中国での行動規制は大幅に緩和され、これまでコロナによって減退していた中国需要が戻ってくると言われています。

これは世界経済にプラスで特にヨーロッパでの期待感が大きいです。

以上、大きくは3点により、僕は現在を株を再度調達するフェーズだと考えています。

ただし、マーケットが楽観になり過ぎているリスクや、台湾をめぐる米中リスクなどが目先あるので、今後の定点観察で変化をチェックしてきたいです。